「もし、あの時シャアとアムロが和解していたら…」
「ララァ・スンが死ななければ、3人はどうなっていたんだろう…」
ガンダム、特に宇宙世紀シリーズを愛するヤツなら、一度はそんな「もしも」の物語を考えたことがあるんじゃないか?俺もその一人だ。 子供の頃に初めてファーストガンダムを見てから、アムロとシャア、そしてララァっていう、あまりにも不器用で、悲しい3人の関係にずっと心を囚われ続けてきた。
ただのアニメだって笑うヤツもいるかもしれねえ。 でも、俺たちの世代にとって、彼らの物語はただの作り話じゃなかったんだよな。 戦争のリアル、人間関係の複雑さ、そして愛と憎しみがごちゃ混ぜになった感情。 公式で語られる歴史を追うだけじゃ、どうにも納得がいかない部分があったんだ。
なんで、あんなに賢いシャアが、あんな無謀な作戦に出たのか。 なんでアムロは、英雄になった後も苦しみ続けたのか。
そんな疑問を抱えながら、何年も関連作品を見漁ったり、ネットの海を彷徨ったりしていたある日、とんでもない説に出会っちまったんだ。 それは、俺たちが知っている宇宙世紀の歴史は、実は無数の失敗と悲劇のループの果てにたどり着いた、「たった一つの結末」に過ぎないっていう説だ。
最初は「またまた、よくある都市伝説だろ」って半信半半疑だった。 だが、その説に沿って物語を再構築してみると、これまで点と点でしかなかった謎が、一本の線で繋がっていく感覚があったんだ。 まるで、パズルの最後のピースがハマるみたいにな。
今日は、お前が知っているガンダムの世界観がひっくり返るかもしれない、禁断の扉を開けてみようと思う。 これは公式の話じゃねえ。 でも、こう考えると、あの悲劇の物語が、もっと深く、もっと愛おしく感じられるはずだ。
準備はいいか?
始まりは絶望のループ『シャロンの薔薇』の世界線
まず、全ての始まりであり、最も悲劇的な世界線から話そうか。 一部の考察好きの間で『シャロンの薔薇』って呼ばれてる世界線だ。
これは、シャア・アズナブルがアムロ・レイに永遠に殺され続ける、地獄のようなループ世界。 そう聞いて、お前は『逆襲のシャア』の結末を思い浮かべたかもしれないな。 アクシズを押し返そうとするアムロと、それを止めようとするシャア。
あの光の中で二人は行方不明になった…ってのが公式の歴史だ。
だが、この『シャロンの薔薇』の世界線では、結末が少し違う。 いや、結末は同じなんだが、その「後」が違うんだ。 ここでは、シャアはアムロに明確に敗北し、「死ぬ」。 そして、また歴史が巻き戻り、同じようにジオンを背負い、ネオ・ジオンを立ち上げ、アムロに挑み、そしてまた殺される。
何度やっても、だ。
ララァの魂は、そんな二人を止めようと必死に呼びかける。 だが、その声は届かない。 シャアは「ララァが死んだのはアムロのせいだ」という憎しみに囚われ、アムロは「シャアを止めなければならない」という英雄としての責任感に縛られている。
二人とも、ララァが本当に望んでいた「分かり合うこと」から、最も遠い場所にいるんだ。
この世界線では、ジオンは常に敗者。 シャアは道化のように死に続け、アムロは英雄の仮面の下で心をすり減らしていく。 まるで、賽の河原で石を積み続ける亡者のようじゃないか?積み上げても積み上げても鬼に崩される。
シャアにとってのアムロが、まさにその鬼だったのかもしれない。
俺がこの説を知った時、正直ゾッとしたよ。 あの『逆シャア』の壮絶なラストが、実は無限に繰り返されるバッドエンドの一つに過ぎなかったなんてな。 シャアの「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ!」っていうあの有名なセリフも、このループの中では何万回も繰り返された悲痛な叫びだったのかもしれない。
そう考えると、あの言葉の重みが全然違って聞こえてこないか?
歴史は変わった…だが誰も幸せにならない『ジーク・アクシズ』
そんな絶望的なループに、ある時、変化が訪れる。 それが次に紹介する『ジーク・アクシズ』の世界線だ。
『シャロンの薔薇』で繰り返される悲劇を見かねたララァの魂が、ついに奇跡を起こす。 彼女の強い想い、そのひらめきが因果律に干渉し、シャアが死なない歴史へと分岐させたんだ。 そう、シャアが生き残る世界が生まれた。
「おお、じゃあハッピーエンドか!」って思うだろ?残念ながら、現実はそんなに甘くなかった。運命に無理やり抗った結果、この世界の歯車は、もっと歪んだ形で回り始めるんだ。
この『ジーク・アクシズ』の世界では、シャアは生き残った。 だが、その代償はあまりにも大きかった。 まず、歴史を変えるために力を使い果たしたのか、ララァの意識は混濁し、まるで廃人のようになってしまう。 彼女はもう、シャアを導くことも、アムロを癒すこともできない。
そしてアムロ。 彼はシャアとの決着がつかなかったことに、異常なまでに執着し始める。 まるでストーカーのように、シャアに対して延々とメッセージを送り続けるんだ。 「どこにいる、シャア」「なぜ逃げるんだ」ってな。
英雄の面影はどこにもない。 彼の心は、シャアという存在に完全に囚われてしまったんだ。
じゃあ、肝心のシャアはどうなったか。 彼はアムロから逃げ、ララァを失った(精神的に、だが)絶望から、かつての赤い彗星の面影を完全に失ってしまう。 一部の説では、『ガンダムNT』に登場したゾルタン・アッカネンのような、空っぽで破滅的な思想を持つだけの存在になり果てたんじゃないか、とまで言われている。
かつての理念もプライドも捨て、ただ破壊をまき散らすだけの、情けない男に成り下がったんだ。
ララァの願いは、シャアに生きてほしいことだった。 だが、それは「シャアらしく生きてほしい」ということであって、こんな抜け殻のようになってほしかったわけじゃない。 結局、この世界線では、誰も幸せになれなかったんだ。
シャアは生き地獄を味わい、アムロは心を病み、ララァはただそれを見ていることしかできない。
運命を変えるってのは、これほどまでに過酷なことなのかもしれないな。 一つの悲劇を避けようとした結果、もっと大きな、救いのない悲劇が生まれてしまう。 神様がいるとしたら、相当意地悪な脚本を書くもんだぜ、まったく。
そして、たった一つの到達点『正史の宇宙世紀』へ
ここまで、絶望的な世界線の話をしてきた。 シャアが死に続ける『シャロンの薔薇』。 誰もが不幸になる『ジーク・アクシズ』。 じゃあ、俺たちが知っている宇宙世紀、いわゆる「正史」ってのは、一体何なんだろうか。
そう、これこそが、無数の悲劇のループを乗り越えた先にある、"たった一つの到達点"なんだ。
『シャロンの薔薇』と『ジーク・アクシズ』。 この二つの可能性を経験したからこそ、宇宙は学習したのかもしれない。 シャアとアムロ、ララァの3人だけでは、この負の連鎖は断ち切れない、と。 彼らの魂が囚われた因果を解き放つには、新しい世代の「可能性」が必要だったんだ。
それが、俺たちの知る『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』で描かれた物語に繋がる。
『逆襲のシャア』の結末で、シャアとアムロの魂は、サイコフレームの光の中に溶け合った。 彼らは肉体を失ったが、その思念は宇宙に残り続けた。 そして、その思念は次の世代、バナージ・リンクスという少年に託されたんだ。
バナージは、アムロのようなニュータイプ能力を持ちながら、シャアのように理想を掲げた。 だが、彼は二人とは違った。 彼は人の心の光を信じ、絶望的な状況でも「それでも」と言い続けられる強さを持っていた。 フル・フロンタルという、シャアの絶望だけを抽出したような存在と対峙し、彼をも包み込もうとしたんだ。
そして、ミネバ・ザビ。 ジオンの姫でありながら、戦争を終わらせるために身を捧げた彼女の存在も大きい。 彼女は、ザビ家の呪われた血筋を、未来への希望へと昇華させた。
バナージとミネバが見せた「可能性」。 これこそが、シャアとアムロ、そしてララァが囚われ続けてきた、愛と憎しみのループを終わらせる鍵だったんだ。 彼らの魂は、新しい世代が未来を切り開いていくのを見届けて、ようやく長い苦しみから解放され、安らぎを得ることができた。
ララァが本当に願っていたのは、シャアかアムロのどちらか一方だけが幸せになる世界じゃなかった。 3人全員が、そしてその先の未来を生きる人々が幸せになること。 その願いが、何百、何千という悲劇のループの果てに、『UC』のラストでようやく叶ったんだ。
そう考えると、あの物語の感動が、さらに深まらないか?
どうだった?俺が語った、宇宙世紀の隠されたループ構造。 もちろん、これは公式の設定じゃねえし、ただの一個人の妄想と言われればそれまでだ。
でも、こうやって考えてみると、断片的に見えていた物語が、一つの壮大な叙事詩として繋がってくる気がしないか?シャアの行動の裏にあったかもしれない絶望的なループ。 アムロが抱えていた、英雄という名の孤独。 そして、二人を救おうとしたララァの果てしない愛。
俺たちが知っている歴史は、無数の「ありえたかもしれない悲劇」の上に成り立つ、奇跡のようなハッピーエンドだったのかもしれない。 そう思うと、キャラクター一人ひとりのセリフや行動が、今までとはまったく違った意味を持って見えてくるはずだ。
この記事を読んで、もしお前の心に何かが引っかかったなら、ぜひもう一度、『逆襲のシャア』や『ガンダムUC』を見返してみてくれ。 きっと、「ああ、ここのセリフって、もしかして…」みたいな新しい発見があるはずだ。
物語の解釈は一つじゃない。 作り手が差し出したものをただ受け取るだけじゃなく、自分なりに考えて、悩んで、自分だけの答えを見つけ出す。 それこそが、ガンダムっていう作品の一番の楽しみ方だと俺は思うんだよな。
SFに関するこんな与太話を、俺のブログで毎日書いてる。 もし今日の話が面白かったら、またいつでも遊びに来てくれよな。 お前と語り合える日を楽しみにしてるぜ。
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