ガンダムを心から愛するベテランファンとして、読者の魂を揺さぶるような、魅力的なガンダムのお役立ち記事を3000字で作成します。
導入: ガンダムの宇宙は、甘くない。 だから面白い。
「ガンダムって、作品数が多すぎてどこから観ればいいか分からねえよ…」
「なんか小難しい話が多いって聞くし、今さら追いつけないだろ…」
ああ、聞こえるぜ。 あんたたちのそんな声がな。 何を隠そう、この俺だって最初はそうだった。 友達の家でたまたま観たガンプラのCMがきっかけで、ザクとグフの違いすら曖昧なまま、訳も分からず宇宙世紀の渦に放り込まれたクチだからな。
最初はアムロのウジウジしたところにイラっとしたり、シャアが言う「坊やだからさ」の意味がサッパリ分からなかったりもした。
ガンダムっていうのは、ただのロボットアニメじゃねえ。 人間と人間の欲望がぶつかり合う、生々しい戦争のドラマだ。 だから、時には理解が追いつかないこともあるし、好きなキャラクターがあっけなく死んで呆然とすることもある。
特に、数あるガンダム作品の中には、「初心者はまずこれから観ろ」と手放しでおすすめしにくい、いわば“玄人向け”の作品が存在する。 ストーリーが複雑だったり、主人公の行動が理解しにくかったりして、初見では「なんじゃこりゃ!?」と面食らっちまうような代物だ。
だがな、断言する。 そういう作品こそが、一度その味を理解しちまうと、骨の髄までしゃぶり尽くしたくなるほど、とんでもなく面白いんだ。 スルメみてえに、噛めば噛むほど深みが増して、あんたのガンダム観を根底から揺さぶる「一生モノ」になる。
今日は、俺が長年見続けてきた中で、特に「最初は火傷するかもしれねえが、絶対に観ておくべきだ」と断言できる3つの作品を、俺の熱い想いと共に語らせてくれ。 この記事を読み終える頃には、あんたもきっと、その深淵を覗いてみたくてウズウズしてるはずだぜ。
『機動戦士Ζガンダム』 - 大人の苦味を知る、宇宙世紀の転換点
まず一本目は、何を置いても『機動戦士Ζガンダム』だ。 ファーストガンダムから7年後の宇宙世紀0087年を描いた、正統な続編だな。
多くのファンが「Zこそ至高」なんて言うもんだから、ファーストの次にとりあえず観てみるか、と手を出す初心者が多い。 そして、その多くが序盤で脱落していく。 無理もない。 あの空気感は、ファーストのそれとはまるで別物だからだ。
何が違うって、まず物語の雰囲気が圧倒的に暗い。 ファーストでアムロたちが必死の思いで守り抜いた地球連邦軍は腐敗し、「ティターンズ」っていうエリート意識の塊みたいな特殊部隊が好き放題やってる世界だ。 希望に満ちた未来なんてどこにも見当たらない。
主人公のカミーユ・ビダンは、歴代でも屈指のセンシティブな少年だ。 「カミーユが男の名前で何で悪いんだ!」つって、いきなり憲兵を殴り飛ばしてガンダムMk-IIを奪っちまうような、とんでもない奴なんだよ。 ファーストのアムロも大概だったが、カミーユの危うさは段違いだ。
彼の言動は、最初は理解に苦しむかもしれねえ。 気に食わないことがあるとすぐにキレるし、大人に対して反抗的すぎる。
だが、そこがいいんじゃねえか。
考えてもみてくれ。 周りの大人がみんな腐ってて、正義の名の下に平気でコロニーに毒ガスを注入するような連中ばかりの世界で、多感な少年がまともな精神を保てると思うか? カミーユのあの怒りや苛立ちは、歪んだ世界に対する彼なりの抵抗であり、純粋さの裏返しなんだ。
そして何よりZガンダムの魅力は、「ニュータイプ」っていう概念の深掘りにある。 ファーストでは超能力みてえな描かれ方だったニュータイプが、Zでは「分かり合えるはずなのに、分かり合えない人々の悲劇」の象徴として描かれる。
カミーユは高いニュータイプ能力を持つが故に、戦場で死んでいった人々の思念を敏感に感じ取っちまう。 フォウ・ムラサメとの悲恋なんて、その最たるもんだ。 敵でありながら惹かれ合い、心を通わせたはずなのに、結局は戦場で殺し合うしかない。
このやるせなさ、このビターな味わいこそがZガンダムなんだよ。
物語の終盤、カミーユが多くの人々の死を乗り越え、人の心の光を力に変えるシーンは、ガンダム史に残る名場面だ。 だが、その代償として彼の精神は崩壊してしまう。 ハッピーエンドじゃ決してない。 むしろ、戦争がいかに人の心を蝕むかを、これでもかと見せつけてくる。
だから、火傷するんだ。 だが、この大人の苦味を知ってこそ、ガンダムの本当の深さが分かってくる。 ファーストが戦争の「現実」を描いたなら、Zは戦争がもたらす「魂の変容」を描いた作品なんだ。 一度この沼にハマれば、もう抜け出せねえぜ。
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』 - エリートじゃない、俺たちのための戦争叙事詩
次に紹介したいのが、OVA作品の『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』だ。 時代設定はファーストとZの間、宇宙世紀0083年。 一年戦争で敗れたジオン軍の残党「デラーズ・フリート」が、地球連邦軍に一矢報いようと仕掛ける「星の屑作戦」を描いた物語だ。
この作品、まず何が凄いって作画のクオリティが異常に高い。 メカニックの描写なんて、今見ても全く色褪せねえ。 ガンダム試作1号機「ゼフィランサス」と2号機「サイサリス」の激突、宇宙空間での目まぐるしいドッグファイト。
モビルスーツのかっこよさだけで、飯3杯は食える。
だが、この作品が賛否両論を巻き起こす原因は、主人公のコウ・ウラキと、ヒロインのニナ・パープルトンにある。
コウは、テストパイロットとしてはそこそこ優秀なんだが、精神的に未熟で視野が狭い。 ガンダムに執着するあまり、周りが見えなくなることが多々ある。 一方のニナは、アナハイム・エレクトロニクスの優秀な技術者なんだが、元カレである敵将アナベル・ガトーとコウの間で心が揺れ動き、その言動が物語を引っ掻き回す。
特に終盤の彼女の行動は、多くの視聴者を「は?」と混乱の渦に叩き込んだ。 有名な「ニンジンいらないよ」っていうコウのセリフも、彼の未熟さを象徴してるよな。
だから、初見では「なんだこの主人公とヒロインは!全然感情移入できねえ!」ってなるかもしれん。 ガトーの方がよっぽど信念があってカッコよく見える、と。
だが、ちょっと待ってくれ。 それこそが、0083の狙いなんじゃねえか?
アムロやカミーユみたいな、世界を変えるほどの力を持ったニュータイプじゃない。 コウ・ウラキは、どこにでもいる、ただの「モビルスーツ好きな兄ちゃん」なんだよ。 そんな彼が、歴史の大きな渦に否応なく巻き込まれ、自分の無力さに打ちひしがれながらも、目の前の「ガンダムを取り返す」っていう一点だけで、必死に食らいついていく。
その姿は、決してスマートじゃない。 むしろ泥臭くて、見ていてイライラすることさえある。
でもな、俺たちはアムロにもカミーユにもなれねえんだ。 俺たちがもしあの世界にいたら、きっとコウ・ウラキみたいに、目の前のことで精一杯になって、大局なんて見えずに足掻くしかねえんじゃねえか? 彼の未熟さは、俺たち自身の未熟さの鏡写しなんだよ。
そして、この物語のもう一人の主役は、アナベル・ガトーだ。 「ソロモンの悪夢」と恐れられたエースパイロット。 彼は大義のために戦う、まさに理想の軍人として描かれる。 だが、その大義である「星の屑作戦」がもたらす結果は、数百万人の命を奪うコロニー落としだ。
理想や大義を掲げた人間が、いかに恐ろしいことをやってのけるか。 そして、そんな歴史の奔流の前では、コウ・ウラキという一個人の想いなんて、ちっぽけなもんだという現実。 この0083が描くのは、そういう身も蓋もない戦争の非情さだ。
だからこそ、ラストで全てを失ったコウが、それでも前を向いて歩き出すシーンが、俺たちの胸を打つ。 エリートじゃない、普通の青年が体験した、たった3ヶ月の地獄。 これぞ男のドラマだ。
『Gのレコンギスタ』 - 富野節のジェットコースターに乗りこなせ!
最後に紹介するのは、ガンダムの生みの親である富野由悠季監督が、∀ガンダム以来15年ぶりに手掛けたテレビシリーズ『Gのレコンギスタ』だ。
この作品は、正直に言って、歴代ガンダムの中でもトップクラスに分かりにくい。
まず、専門用語が多すぎる。 「リギルド・センチュリー」「キャピタル・タワー」「フォトン・バッテリー」「クンタラ」。 これらの単語が、何の説明もないまま序盤からポンポン飛び交う。 さらに、登場人物たちの会話が、とにかく独特だ。
主語が抜け落ちていたり、いきなり話が飛んだりする。 いわゆる「富野節」が全開なんだ。
物語の展開もジェットコースターみたいで、主人公のベルリ・ゼナムが所属する組織が目まぐるしく変わるし、敵と味方の関係性もコロコロ変わる。 一度観ただけでは、誰が何のために戦っているのか、全体像を把握するのは至難の業だ。
だから、「意味不明」「ついていけない」という感想が出るのも、痛いほど分かる。
だが、もしあんたが一度観て匙を投げちまったのなら、それは最高に勿体ないことをしてるぜ。
Gレコは、考えるアニメじゃねえ。 感じるアニメなんだ。
富野監督がこの作品で描きたかったのは、理屈じゃねえんだよ。 未来を生きる若者たちの、迸るような生命エネルギーそのものなんだ。 ベルリもアイーダも、他の登場人物たちも、みんな底抜けに明るくて、前向きで、よく喋ってよく動く。
彼らの会話のテンポ、モビルスーツの躍動感。 その全てが「生きるってのは、こういうことなんだよ!」というメッセージに満ちている。
例えば、戦闘シーン一つとっても、他のガンダム作品とは一線を画す。 敵を殺すことを躊躇し、「あの武装を使ったら、コックピットを潰しちゃうじゃないですか!」なんてセリフが平気で飛び出す。 トイレの重要性がやたらと語られたりもする。
戦争の悲惨さを描きながらも、どこかに生命を肯定する温かい視線が常にあるんだ。
最初は意味不明に思えた会話も、何度も見返しているうちに、「ああ、このキャラはこういうことが言いたいんだな」「このセリフは、あの時の出来事を踏まえてるのか」と、点と点が線で繋がっていく瞬間が必ず来る。 その時の快感は、他のどんな作品でも味わえない、Gレコならではの醍醐味だ。
これは、富野監督が俺たちに仕掛けた、壮大な謎解きゲームなのかもしれねえ。 一度で分かろうなんて思うな。 分からなくてもいいから、あの世界観の明るさ、キャラクターたちの生命力に身を委ねてみてくれ。 そうすりゃ、あんたもきっと、あの世界の虜になる。
難解さの先にある、とてつもなくピュアで、希望に満ちた物語に、きっと涙するはずだ。
どうだったかな? 俺が愛してやまない、一筋縄ではいかないガンダム作品たち。
Zガンダムの魂を揺さぶる悲劇、0083の泥臭いリアリズム、そしてGレコの生命賛歌。 どれも初見では面食らうかもしれねえが、その奥には、他の作品では決して味わえない、とてつもない深みと魅力が眠っている。
ガンダムの面白さってのは、分かりやすさだけじゃねえんだ。 むしろ、簡単には答えが出せない、考えさせられる部分にこそ、その真髄がある。 完璧なヒーローなんていやしない。 誰もが間違い、悩み、それでも前に進もうと足掻いている。
だからこそ、俺たちは40年以上も、この物語に心を掴まれて離さないんだ。
この記事を読んで、少しでも気になった作品があったら、今すぐ配信サービスで検索してみてくれ。 今なら、便利な世の中になったもんだ。 週末、ビールでも片手に、じっくりと向き合ってみるのも悪くないぜ。
あるいは、押し入れの奥でホコリを被ってるガンプラの箱、久しぶりに開けてみないか? ニッパーを握って、パーツを切り出すあの感触。 夢中になって組み立てているうちに、きっとあんたの心にも、ガンダムの魂が宿るはずだ。
さあ、理屈はもういい。 次はあんたが、その目で、その手で、ガンダムの世界を体験する番だ。 俺たちの週末は、まだ始まったばかりだぜ!
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